キィーーー

トラックの急ブレーキの音が響く

間に合え!

「桜!」

よかった、あの子だけでも助けられて

「早く!救急車を!」

「み…三咲この子を…おね……い」

「わかったから、喋らないで前みたいに、ならないで」

前みたいに?

あぁそっか思い出した私の本当の名前は、

"原石桜"だ

全て思い出した

海のみんなにされたことも

雪花に裏切られたことも

なんで、こんなこと今に思い出したんだろう…

私は、意識を手放した