「とりあえず前みたいに仲良くなれたら…よろしくね」

よかった…

桜が、あの日のことで俺らと仲良くしたくないなんて言わなくて

俺はあのとき、桜のことを助けられなかった…

でも、桜には俺より頼れる仲間たちがいるみたいだし…

それに…

あの約束も俺自身も

忘れてるみたい…

俺は、桜が好きだ

それはみんな一緒

だけど、そんなことで桜を悲しませたくない

だって

桜の笑顔が

一番

好きだから…

だから、桜には幸せになってほしい

「さよなら、桜…」

俺は、一粒、二粒と、キラキラした涙を流した

このあと桜が、記憶を戻してしまうことをまだ知らない…