カクレンボ

だってそんなことしたら好きな子は離れていく。わたしはちょっかいをかけられるのが嫌いだから多分その人を避ける。小学校のとき、一度だけ男の子にからかわれることがあった。今思えばその子はわたしに好意を抱いていたのだろうか。でも小学生の恋なんてたかが知れてる。それが恋心なのか悪心だったのかわたしにはわからない。
 でも桜は、悪心でちょっかいをかけるような人ではない。わたしたちみたいな仲のいい関係じゃないとちょっかいなんてかけない。周りの女子で雪にちょっかいをかけたり、物事をビシバシいうのは桜と、ひまわりくらいだ。ひまわりは、小学校からの友達で、桜と似た性格をしている。ひまわりとも長い関係を持っているから雪にちょっかいをかけたりするけれど、他の人はそうはいかないし、雪はそもそもいじられたりするようなキャラではない。
 考えが別のところへはみ出したところでわたしはふっと息を吐いてお風呂から出た。
「はなちゃんドライヤー置いとくね」
 いきなり脱衣所の扉が開いてびっくりして、思わず浴室の中に隠れてしまった。けど、声を聞いて安心できた。
「うん。ありがとう」
 安堵の息を交えてそう言うと扉が閉まる音がした。それを聞いてからわたしはもう一度行ってください浴室をでた。