カクレンボ

 でもたしかに言われてみれば雪の言うことはあってるような気もする。好きな子にはちょっかいかけるって、小学校のときはよく言ってたし、今までお互いにちょっかいをかけあっていたからこそ今更かけなくなってはそれこそおかしいと感じてしまうかもしれない。

 わたしは納得したけれど言葉をつまらせていた。

「かといって、ちょっかいをかけないから好きじゃないってのもまた違うけどね」

 雪は見透かしたような視線でわたしを見た。何故か異常に心に刺さった言葉はわたしに息をのまさせた。

 わたしは恋というものをしたことがないからそれがどんな感覚でどんな気持ちになるのかはわからない。わたしから見るに、桜と空は何も変化がないように見える。いい方向に転がってくれるならそれでいいけれど…。

「わたしたち、取り残されるのかな」

「なんで?」

 不意にでた不安と疑問。もし二人が恋人関係になれば、私と雪はある意味取り残された形になる。そうなってしまえば、今のように4人で集まる機会は減ってしまうのではと不安になってしまった。

「ふたりが付き合ったら、今みたいに4人で集まることも減るのかなって」

「そう?それは大丈夫だと思うよ。多分今と変わりなく集まれると思う」

 わたしが心配しているところは、雪は何も心配していなさそうだった。