「どんな感じ、……と言いますと?」
「だーかーら。わたしの知っている吉良は、女の子にいっさい興味がなくて愛想もない、クールな男の子って感じだけど。実際どうなの?」
首を傾げてくる琳果に、うーんと言葉に悩む。
たしかに吉良くんは、ほかの男の子と比べてとんでもなく愛想がない。
女の子に興味がないのは聞かずともわかるし、自分から話しかけることもない。
そんな吉良くんと数回いっしょに帰宅しているわたしは、彼にどう思われているのだろう。
うるさい女、とか……思われてそうだけど!
やっぱり近づくにつれて、吉良くんのクールな表情の裏を見れた気がしているのはきっと事実。
吉良くんがツンデレだということも、わたし、知っちゃったもん。



