お互いすんなりと嫌味を交わし、ぶつけるすたり。
なんだかんだ、ここは相性がいいと思ってる。
犬猿の仲、というのがちょっと近いかも。
なんにしろ、琳果が葛葉と話していることで、わたしと葛葉に向けられていた好奇の視線が薄まったから助かった。
葛葉とわたしがもともと付き合っていた仲、というのは既にみんなに知られている。
それでもっていまもなお、こうやって話しているから周りの人たちからしたらよくわからない関係なんだと思う。
でも、当の本人であるわたしでさえ、よくわかっていない。
こんなに葛葉がわたしに構う理由は、ほんのちょっとだけ、予想できるけれど。



