. . 「……で、ひとりで突っ走って転んで膝擦りむいて。 枢木って、バカなの?」 「ゴメンナサイ……」 「ほんと、バカ」 廊下を駆け抜け、学校を飛び出したのは良いものの。 わたしに引きずられていた吉良くんは、いつのまにかわたしの手を離し、歩いていたらしい。 わたしはまだなっちゃん先生が追いかけてきていると思ってとりあえず、走った。 走って走って、見事に道端ですっ転んだ。