カメラのフラッシュのような、攻撃的な日差しが降り注いでいた。

ヨルドの中心を貫く、ヨルドで最も栄える通り。

そこに、彼らはいた。

前を歩く少年の名は、レイン。

まだ14歳。面差しにはあどけなさが残っている。

小麦色に焼けた褐色の肌に、輝く金髪。

瞳は南国の海のようなエメラルド・グリーン。

細いながらもしっかりとした骨格に、俊敏そうな筋肉。

背中には、1メートルをゆうに超える大剣を背負っている。

そして、彼の後ろをついて歩く少女が、彼の妹メルだ。

褐色の肌、腰まで届くほど長いうねるような金髪、エメラルド・グリーンの瞳は、兄とそっくりだ。

少し上向き加減の鼻はとても品があり、愛らしくきゅっと締まった口角もまた、上品である。