泣きたがりの君に優しい歌をあげる

(もう!恥ずかしいなあ!)

 わたしは普段は大人しく生活しているのに、

なんだか鳴海くんと関わり出してから私の周りが騒がしい気がする。


 そんな事を思いながら、また眠りについた鳴海くんの寝顔を見つめる。

 相変わらずに長い睫毛。白くて綺麗な肌。少し茶色がかったサラサラの髪の毛。

 わたしには欲しくてもないもの。彼は男の子なのに、
少しだけ最近はやりのアイドルの女の子、明日香ちゃんににている気がする。

私よりも全然可愛いよね。

神様って本当にみんなに平等ってことをしないよね……

そんな事を考えて少し悔しくなってきたから、

わたしは目の前の教科書へと目を移した。

 よくわからない数式。
そう、鳴海くんもこの数式のように意味がわからない。

けれども、数式は必ず解ける。

でも、鳴海くんの気持ちは全く解けない。


 そんなことを考えながらわたしは問題を解き始めた。

 この問題がわかる頃には鳴海くんへのわたしのこの変な気持ちもわかればいいのに。

そう思いながら……。