「…ん?」 うっすらと目を開けて、私を見る純喜に、 私は抱きついた。 「…助けてくれてありがとう」 震える声で彼にそう告げると、 彼は優しい笑顔を漏らしながら、 「…うん」 それだけを返して、私を抱きしめ返してくれた。 無性に彼の腕の中は安心して、 心臓が少しだけ高鳴った。 …彼が私を必要だと言ってくれるのなら、 彼のために生きたいと思えた。