輝一「うう、怖いお話ばっかりだったよ……」

沙月「そういえば、前回昔話を紹介してくれた時、キュンとしちゃう昔話を紹介してくれたでしょ。今回はそういうの、ないの?」

私「グリム童話にも、ギリギリのところで助かるお話はあるよ。今回は青髭って童話を紹介しようかな。初版には青髭は書かれていたんだけど、フランスのペローのものと似ていたため、初版以降は載っていないよ」

沙月「聞いたことない話だね」

輝一「どんな内容なの?」

私「森の中に父親と、三人の息子と一人の娘が住んでいた。そこに青髭を生やした男がやって来て、娘を嫁にしたいと言い出す。父親は男の申し出に喜んだが、娘は男を恐ろしく感じ、あまり結婚に乗り気ではなかった。そんな娘は三人の兄に何かあったら助けてほしいと言い、男の住む城へと向かった」

輝一「城ってことは、この人はめっちゃお金持ちだったんだ!」

沙月「三人も頼れる人がいるのは心強いね」