「大丈夫?」
話を聞き終わった澄ちゃんの開口一番の反応がそれだった。
心配に顔をしかめる。
「大丈夫だよ。由良くん、いい人だから」
「じゃなくて。昨日、そんなことがあったのに……無理してない?」
私は、由良くんについていったことや泊まったことを心配されていると思った。
けど、どうやら違うようで。
澄ちゃんは、藤さんとのことを何よりも心配してくれた。
「う、うん……。あまり思い出したくないけど、1人でいるよりも学校のみんなに会う方が気が紛れるから」
「そっか。……光莉ママには言わないの?」
「言えないよ」
「だよね……。光莉、今日はうちに来なよ。光莉ん家の事情はうちのママも知ってるから遠慮しないで」
「ありがとう」
私が澄ちゃんを好きなのは、否定したり正論を言ったりせず、心に寄り添ってくれるから。
その優しさは、なんとなく由良くんに似ている気がする。



