「由良くんも冗談を言ったりするんだね」 「俺をなんだと思ってんの」 「うーん……神様?」 バイクに乗った神様。 うん、なんか面白い。 ちょっと大げさな表現だったかもしれないけど、でも的外れってわけでもない。 それくらい尊い存在。 私は至って真剣で。 笑う要素はどこにもない。 はずなのに……。 「なんだそれ」 由良くんの横顔が微笑んだ。