「通り雨だったみたいだね。止んでよかった。」 優しく笑った彼に 私も自然と笑顔になった。 「何があったのか知らないけど、元気出しなよ?」 弱く優しいトーンで言った彼の言葉のように、 空は光輝きだした。 さっき失恋したことをもう忘れてしまうくらい…… 初めてあった彼に心が落ち着いた。 反対側の線路に電車が到着した。 「じゃ、俺こっちの電車だから。」 『えっ…あっあの…』 待って!!! 直感的にそう思った。