私「次に紹介するのは、鶴の恩返しだよ」

沙月「怖そうなイメージ、感じないけどな。ラストは切ないけど」

輝一「確かあらすじは、若者が罠にかかっている鶴を助けたら、夜に女の人がやって来て、二人はそのまま夫婦になって、女の人は「覗かないでほしい」って言ってすごく綺麗な布を折るんだっけ。でも、若者が覗いたら布を折っていたのは鶴で、姿を見られた鶴は飛んで行ってしまったって話だよね」

私「そうだね。だけど、地域によって鶴を助けるのがおじいさんだったり老夫婦だったり、色んなパターンがあるよ!」

沙月「これの怖いところって何?」

輝一「まさか、若者を鶴が実は食べちゃったとか……」

私「いや、この話はさっきまでの話と比べたら全然血生臭くないよ。ただ続きがあってね」

沙月・輝一「「続き?」」

私「もちろん、地域によって続きは様々なんだけど、大阪に伝わる話が切なかったから紹介しとく。飛び立った鶴は羽を抜き過ぎて遠くまで飛ぶことができなくて、道頓堀に落下したんだ」

輝一「何やって!」

沙月「下手な関西弁使うと、大阪の人に怒られるよ〜」

私「んで、通りがかった人によって焼き鳥にされてしまいました。おしまい!」

沙月「切なすぎひん!?」

輝一「自分も関西弁、喋ってもうてるやん!」