ヒューヒュー
(ヤバッ)
四時間目、体育の時間に恐れていたことが起きてしまった。
息苦しさを感じ、走っている人達の邪魔にならぬよう端に寄り、壁に手をつき息を整える。
「和奈、大丈夫?」
私の異変に気付いたクラスメイト達が寄ってきて、あっという間に人だかりができた。
「大丈夫だよ!心配してくれてありがとう」
笑顔を浮かべ顔の前で両手を振るが、みんなはなかなか動こうとせず、そうこうしているうちに先生が笛を吹き、近くに来た。
「はいはい。みんな戻って!白戸さんは保健室に行って休んで来なさい」
「はい」