背後から蒼くんの長い腕が見えたかと思えば 大きい手が私の手と丁度重なる。 「貸して」 至近距離だから 声が頭に響いて 何かドキドキしてる自分がいて… 身体が固まる。 「…朱音から聞いたけど、癒結ちゃんって今 黒縞くんと一緒に住んでるんだね」 「え?」 「あー、誰にも言わないし安心して」 「うん、ありがとう…」 蒼くんは続けて 耳元で言う 「イケメンと同居ってどうなの? やっぱドキドキしたりする?」 「しないよ 昔から仲悪いし…」 「へぇー… 」