世界で１番嫌いな君

でも、私の意志は変わることはなかった。

私の手でそんなゴミみたいな高校を変えたかった。

こんな私でも、通えるんだということを証明したかった。

私は親の説得を押しきって、紫園桜高校を受験することにした。親にはお金の面で迷惑をかけてしまうことが多くなるということは分かっていた。それでも行きたかった。

受験を意識したときから常に勉強は頑張ってきたつもりだったが、どうやっても成績は伸びなかった。

迫ってくる受験日。

その時、事件が起こった。

ある女子生徒たちが、私を呼び出してこう言ってきたのだ。

女子１「ねぇ、あんた紫園桜高校受けるんだって？」

ビックリした。誰にも言ってなかったのに何故か知っている。

「何で知ってるの？」

女子２「そりゃあ、この方はこの中学校の校長の孫なのですよ。あんたみたいな人の情報はすぐに教えてくれるらしいの。だから、おじいさまも協力してくれてるの。」