千景side





案内されてついた【luce】とかかれた部屋の前
立ち止まって深呼吸をする





「大丈夫?」





声をかけてくれる人に会釈して息を飲む
大丈夫だ、皆ならきっと...




ドアノブに手をかけゆっくりおす






ガチャ






皆が一斉に僕を見る






事務所の社長さんとluceのマネージャーさんが僕に挨拶をしてくれている







でも、僕の目は1人だけをずっと見ていた
少し泣きそうな目と視線がぶつかっていた








ガチャン






激しくドアを開け走っていく
小さくなる後ろ姿をただ見守る事しか出来なかった









「この件は少し保留にしておいて下さい」





遥輝くんの言葉にハッとなって
見渡すと、部屋にはもう僕と社長さんとマネージャーさんしかいなかった










「きっと混乱してるだけだと思うから
大丈夫、今日は帰りなさい」




優しい言葉に頭を下げ、その場を去った