それから何とか上の階まで移動し、ラヴェルは倒れるようにカプセルに潜り込んだ。しばらく食事は必要ないと言うので、軽食を作り空を見下ろして、独り遅い昼食を済ませる。

 ツパイのカプセルの真下──あたしの寝台の前にはアイガー、ピータンもラヴェルに添い寝しているので、何となく淋しく思いながらも、先程体験出来た離陸操作の手順を復習した。

 これから……一体どうなるのだろう?

 ラヴェルが元気になって、ツパイが目を覚まして……それよりタラさんと合流する方が先かな? あいつは苦しみを奪う行為を、やってもあと一度と言った。それが終わったら又あんな調子になるのかも知れないけれど、きっとちゃんと元気に戻る。──で? 終われば……終わりなんだろうか? 盗まれた或る物とは、もう取り返す必要もなくなるのだろうか?



 『脅威』って何なのだろう?

 不思議とあの化け物のことではない気持ちがした。でもやはり化け物も関連はしていると思う。……あーもうっ! 今のラヴェルは訊ける状態ではないし、ツパイはこれから三日起きないしぃ~! 頼みの綱はタラさんか……早く合流出来るといいな。早く……この疑問グルグル状態をどうにかしてほしい!!

「あ~あ……」

 溜息をつきながらチェストに横になり、うつ伏せで頬杖を突く。目の前に置き離したノートへ、分かったようなそうでないようなことを書き連ねてみた。