「なんだ~これからイイところだったのにー! ネ! ラウルも呑むぅ? お喋り混ざるぅ??」

 髪をタオルで搔き乱しながら近付いたあいつは……おお! 見事に毛先が薄紫に戻っていた。ん? あれ?? じゃなくて染めたんだっけ? それじゃあ何の解決にもなっていないってこと??

「混ざらないよ、どっちにも。とにかくタラ、リセット完了だ。そして……『彼』も来た」

 リセット完了? そう言ったあいつは髪色が戻っただけでなく、いやにエネルギーに溢れて見えた。けれど最後の台詞と共に、あたし達の向こう側に視線を持ち上げ鋭く睨みつけた。タラさんが立ち上がり、ラヴェルの見詰める先へ振り向く。其処には──。

『ユーシィ……だね?』
「ウ……ウエスト……?」

 あたしの一番会いたかった美しい『彼』が、優しい薄紫色の瞳で見詰めていた──。







■やーっとラヴェルの本来の髪色が登場しましたので(と言っても染めたことになっておりますが(苦笑))、何はともあれ本当の彼の姿を今一度お披露目致します*(もちろん相変わらずのモノクロ・シャープペン画でございますが(汗))このイラストから薄紫色の髪色を何とかご想像くださいませ~!