「あたしたちは、何も間違ったことはしていない。勝手に怒っていればいい。その代わり、そうしている間にどんどん周りから人がいなくなっていくがな」

それだけ言うと、ツヤは部屋を出て行く。その後を追うようにしてイヅナたちも部屋を出た。

だが、イヅナの頭の中にはあのダイヤモンドのネックレスが頭から離れない。

(もし、あの昔話が本当にあったとしたら……)

イヅナは頭の中に浮かんだ仮説を、ツヤたちに話してみようと決める。

これがもしも本当ならば、あの巨人は罰せられるべき存在ではないのだから。