しかし、久遠を見ている生徒の視線が気になって堪らない。


なんていうか、少し離れた場所から見ている生徒達。

男の子は憧れの眼差しで、女の子は控えめに騒いでいる。



そんな視線を気付かないふりして、辿り着いたのは綺麗に手入れされた中庭。



「は、話ってなんだよ!」

「あの……。学校で久遠様にどう接したら良いか分からなくて……。

ぶっちゃけ、彼女だと思われているみたいなんですよね……」

「そっかあ!俺ら付き合っていると勘違いされてるのか!!
まあ、俺は噂なんて気にしないなら問題無いぞ!!」