あれよあれよと4月が終わり、気が付いたら5月に入っていた。


同時に、捜査は一時中断となった。

いや、中断せざるを得なくなった。


なぜ? ってそれは――私たち高校生の本分である中間考査が始まるからだ。



「……ああー……ちょっと休憩」


私はその場にごろんと寝転んだ。

毛足の長いふわふわのラグマットが気持ちいい。


「晶ちゃん……なんか、どんどん休憩の間隔が短くなってない?」


困り顔で私を見つめる小春。


「ん~そうだっけ?」


私はとぼけてみせる。


「もうっ、晶ちゃんが一緒に勉強しようって言ったんだよ?」

「だって、一人だとポンと遊んじゃって勉強にならないんだもん」

「じゃあちゃんとやろうよ」

「……はい。すいません」


真っ当な人に真っ当なことを言われると、なにも言い返すことなどできない。

日曜日の今日、私が一緒に勉強をしたいと言って、小春の家にお邪魔していた。


勉強が始まって1時間は集中してできていだけど、段々と勉強に身が入らなくなって、休憩をとる頻度が多くなって……たった今、小春から愛のお叱りをいただいたところだ。