モテすぎる先輩からめちゃくちゃに愛されたい

期待して損したぁ。


「先輩のイジワル…!」


「そんな先輩が好きなのはどこの誰だっけ?」


「〜っ」



途端にバシッと頭に鈍い痛みを覚えたと思ったら、渚先輩の手には教科書が握られていて、それで叩かれたんだと理解する。



「いったぁ…」


「アホ面してねぇでさっさとやるぞ」



むむむ…さっきまでの良いムードはどこに行ったのさ!

1人でムカムカしている私を置いてきぼりに、机に教科書を広げる。



その横に腰を下ろす。



「じゃあまずはこの問題だな。やってみろ」


そう言ってわたしの目の前に広げたのは、なにやらテスト形式の数学のプリント。



「これを解けばいいんですか?」


「そーだけど」



やだなぁ〜先輩。

わたしをそこまでバカ扱いしないでほしいなぁ。


「ふふっこんなの一丁前ですよ!」