掛けた先は莉愛の友達の、なんとか梓って奴。

朝陽が交換した流れで俺も巻き添いを食らったけど今となってはすんげぇ助かってる。



「ちげーよ。1つ聞きたいことがあるんだけど」


「なんですか?」


「莉愛の居場所知ってるなら教えて」


「……はぁーやっとですか?本当に遅いんですよ、渚先輩は」



おいおい、随分言いたい放題じゃん。

いつもの俺だったら突っかかってるけど、今は情をおさえて莉愛の居場所を聞くのが先。



「それで、場所知ってる?」


「知ってますよ。特別に渚先輩にだけ教えてあげます」


あ、マジ?結構物分かりよくて安心した。



『莉愛の結婚式場は__』



聞いた瞬間、そこに向かって疾走した。


電車とバスを使って1時間半。



小島いわくまだ式自体は始まってなくて、俺が着く頃にちょっと始まっている感じらしい。



ー…莉愛、待ってろよ。

ぜったいこのままお別れなんてことにはさせねーから_