たしかに違和感を覚えたあのクリスマス。

いつもの莉愛だったけど、どこか変っていうかなんつーか。



悲しそうに笑ってた気がするんだよなぁ…。



イルミネーションを見て歩いているときだってどこか遠くを見てた気がするし、無理矢理笑ってた気がする。


まぁ俺の勘違いだと思うけど。



だけど、28日になって全ての辻褄が合った。



莉愛からもらった手紙はあれから俺の部屋の机の上に置いてあって、ちゃんと約束を守ってる。

守らなかったら『呪い殺す』とか物騒なこと言うし。



はぁ〜…ほんっととんでもねー女。


だけど、多分俺はそんな莉愛のことが好きなんだと思う。



前まではただの後輩だったけど、莉愛といると気が楽で落ち着く。

本当はあのときに言いたかったけど莉愛が可愛すぎてぜんっぜん言えねぇの。



「マジ俺ダッサー…」



誰もいない部屋でポツリと呟いた声は、誰かに届くわけでもなく小さく消えた_