は、?
何言ってんの?

一瞬言ってる意味がわからなかったけど、すぐに理解した。



朱里の気持ちは嬉しい。

けど…
俺は今は誰とも付き合う気はない。



「悪ぃーけどムリ。誰とも付き合う気ねぇから」


「っ渚」


「朱里とは幼馴染でいたい」



朱里が俺の女になるなんて全っ然想像できねーし、それに幼馴染以上の関係は望んでない。

ただそれだけのこと。



「…そうだよね、うん分かってた。ごめんね変なこと言って!」


眉を下げながら笑う。

心底悲しい顔をさせたかったわけじゃないけど、俺の気持ちは朱里とは違う。



「じゃあ……幼馴染のままでよろしくね」


「ああ」



なんでか莉愛の顔が浮かんだけど、なにも気づかないフリをした。




【翌日】


テストが間近に迫ってきて、今は朝陽と一緒に下駄箱で靴を履き替えている。