「ん……」

目が覚めると自分の部屋のベットに横になっていて、おでこには湿ったタオルが乗せられていた。


あれ…そういえば、わたし……。

遡る記憶。



_あ!!そうだ。
たしか気を失っちゃったんだよね!?


あわわ…ど、どうしよう!



ガチャ

扉が開いて入ってきたのは、蒼井くん。



「あ、目覚めた?」


手にはなにやらお盆らしきものが乗っていて、私の目の前に置く。



「すごい熱だったけどもう平気?」


サラッと前髪を上げられて、少し冷たい蒼井くんの手がおでこを包む。



ー…ドキ

不可抗力だったから心臓が一瞬だけ鳴った。



「もう大丈夫そうだね。あ、これおかゆなんだけど食べられそう?」