泣き腫らした顔で見上げると_


「遅いから心配したよ」



「蒼井くん……なんで」


困ったように微笑んだ蒼井くんは、わたしと同じ目線になるようにしゃがんだ。


ザー…と雨の音で周りの音はきこえないけど、私たちの空間だけクリアで2人きりの世界になったかのよう。



「なんか嫌な予感したから来てみたら、1人で泣いてる子見つけて」


「…っ」


「もういいよ」



_ふわっと頭に手が乗る。


「俺にしときな、莉愛ちゃん」



なんだろう……
すっごく頭がふわふわして変な感じ。



蒼井くんが何かを言うけど全然わからない。


グルっと視界が反転してー…私はそのまま意識を手放した。