「まあ別にチームとか暴走族とかじゃないんだけど、やっぱり人がいれば上に立つ人物は出来てくるでしょ?その頂点が千鶴で、俺と昴は共にトップ2みたいな感じなんだ。わかる?」
「何となく⋯」
あたしが頷いたのを確認して楓也さんは続ける。
「だからね、もちろんそうじゃない人達も中にはいるけれど、ここらの悪そうな奴らは大体俺達の仲間っていうか、味方っていうか、そんな感じなのね。だから雪乃ちゃんが南高の人達を怖いって思ってたってことは、もしかしたらそういう奴らに脅されたりしたことがあったりしたんじゃないかって思ったから俺も昴もああいう風な表情になっちゃったんだ。ごめんね」
「いえ⋯」
楓也さんの悲しそうな表情の意味、昴さんの怒っていた意味、それは仲間が脅したりしたことへの悲しみや怒りからきたものだったんだとそこでやっと理解した。
だけどもちろんあたしには脅されたりとかいう経験はないわけで⋯
「そういう経験はないです」
「うん。それなら安心。でももしそんな奴らがいたらこの街から追い出すから」
「⋯」
本当にそんなことが出かけるんだろうか⋯と疑問はある。
だけどチームとか暴走族とかじゃないといっていたけど本当にそうしてしまいそうな楓也さんの雰囲気。
ニコリと笑う楓也さんを初めて怖いと感じた瞬間だった。



