「チョーーーーーーッ、ヤバかったね!!!!」




物凄い興奮と声量であさみがそう言ったのはちょうど繁華街を抜けた大通りに出た辺りだった。





「ヤバイって千鶴さん達?」


そう聞いたあたしにあさみは「それ以外に何があんのよ」って興奮気味に言う。



「チョーカッコよかったし。あんな近くで見たの初めてだし!」

「うん」

「話せる日が来るなんて夢にも思ってなかったよ私」

「まだ存在を知って四日のあたしにも遠い存在の人なんだなってわかったからね」

「そうだよ、遠い存在の人だよ!雲の上の人!」



興奮し過ぎてその場でジャンプしそうな勢いのあさみにそれほど千鶴さん達は雲の上の存在なんだと再確認する。


お洒落で美人で交友関係も広くて地味なあたしよりもずっとキラキラした存在のあさみですらそう思うんだからあたしからしたら本当に、どれ程遠い存在の人なのか表す言葉すら見つからない。