「それじゃああの、今日はありがとうございました。・・・行こうか雪乃」


「うん。・・・ありがとうございました」



最後に三人にお礼を言い背を向けた。


どうして千鶴さんがこの場所にあたしを呼んだのか、興味があるって言った意味、何もわからないけど・・・。


今日だけだとしても、千鶴さんと目を合わせたことが

言葉を交わしたことが、ほんの少しの些細なことだけだとしても千鶴さんのことを知れたことが。


あたしには嬉しかった。





「雪乃」



だから一階のフロアへと繋がる階段を降りる直前、




「明日も来いよ」



初めてあたしの名前を呼び、次の約束のような言葉を放った千鶴さんに言い知れぬ喜びを感じた。