ソファに座るあたしに膝をついて手を見せるように言う楓也さん。 なに、この状況。 「え、あの···」 「さっき、手切っちゃったでしょ。手当てするから」 戸惑いまくるあたしに楓也さんは優しそうな穏やかな笑みを見せてそう言った。 その穏やかな笑みに、少しだけ、心が軽くなった。