「伝えるくらい伝えてもいいんじゃないかな」
「⋯、」
「だってそうしなきゃ雪乃のその気持ち可哀想だよ」
「っ」
「そんなに大きな大切な気持ちを無くすなんて」
「あさみ⋯」
「雪乃、好きになった事後悔してないって言ったけど、ならどうして目が赤いの?笑えないの?確かにその気持ちに嘘はないんだろうけど、このままでいる事には納得してないんじゃないの?この状態には後悔してるんじゃないの?」
「っ!」
「本当の本当は、好きって伝えたいんじゃないの?」
その言葉にハッと目を大きくさせた。
「何よ私なんかが偉そうにって思うかもしれないけど、ちゃんと千鶴さんと話した方がいい」
「⋯⋯」
「さようならをするなら後悔しない形で」
「⋯⋯」
「答えを出すのは千鶴さんだよ」
「⋯⋯」
「そして、どうするか決めるのは雪乃自身だよ」
あさみの言葉にゆっくりと目を閉じた。
そして一度深呼吸をした後、ゆっくりと目を開けた。



