君ありて幸福 【完】




シン⋯と静まり返る周辺。

冷たくなる空気。





「会いたくない、だ?」




千鶴さんの低くて重い声はあたしの体を震わせた。


だけどここまで言ってしまったらもう逃げるなんて無理。

何を考えているのかわからない千鶴さん。


⋯もう、千鶴さんに振り回されたくない。