「何ですかっ⋯？」
千鶴さんの瞳を捉えたあたしの口から出たのはそんな可愛らしくない言葉で。
それを聞いた千鶴さんの眉が少し動いた。
「何でTrustに来ない」
「⋯⋯」
「電話にも出ねぇし」
「⋯⋯」
「⋯聞いてんのか？」
千鶴さんか不機嫌な事は声からも表情からも見て取れた。
だけどあたしには千鶴さんの考えている事が何一つわからなくて、何と言えばいいのかも、言うべきなのかもわからなくて、黙ったままのあたしに舌打ちをした千鶴さんが足を一歩こっちに踏み出した事でパニックになり、
「っもう、会いたくないです⋯！」
そんな本心であって本心ではない事を口走っていた。
