街灯と月明かりに照らされた千鶴さんは千鶴さんのままだ。 といっても最後に会ったのは数日前だから変わる方がおかしいんだけどその数日がすごく長く感じたから本当に久しぶりに会った様な感覚もして。 「雪乃」 そう、もう一度あたしの名を呼んだ千鶴さんに懲りずにドキンと跳ねる心臓。 嬉しい気持ちと苦しい気持ちが入り交じる。 低くて、だけど優しくて⋯聞き慣れてるはずなのにドキドキしてしまう千鶴さんの声に嫌でも千鶴さんの方を向いてしまう。