君ありて幸福 【完】




翌日、あたしはあさみと放課後に街まで出て遊んだ。



あの日からあさみは放課後にあたしを遊びに誘ってくれるようになりここ数日は毎日の様に遊んでいる。


街といってもTrustがある様な繁華街ではなくてショッピングモールがあったりする場所で、そこで美味しいカフェを見つけたり流行りのスイーツを食べたりプリクラを撮ったりした。


ここなら千鶴さんに会ってしまう可能性も少ないし。




それにこうして遊んでいると沈んでいた心も少しは明るくなる⋯気がするんだ。








「じゃあ雪乃、また明日ね!」

「うん、また明日!」


それぞれの家の方向の分かれ道になりあさみに手を振る。

家の方向に歩きながらもこっちを向きながら


「明日は美味しいケーキ食べよーねー!」


と叫ぶあさみに「前見て歩かないと危ないよ」と言いながらもその約束に心踊らせながら家路についた。