昨日はあの後泣き疲れて眠ってしまって気が付いたら朝を迎えていた。
あさみのご両親もあたしが家にお邪魔している事に気づいていなかった訳ではないんだろうけど泣き声を聞いてなのか昨日は何も言わずに居てくれた。
そして翌日には温かい朝食をあたしの分まで用意してくれていて、その優しさにまた瞳がうるうるとしてしまったのは言うまでもない。
「無理はしなくていいんだよ?まだ⋯辛いでしょ⋯?」
学校に行く為に荷物を取りに家に帰ろうとするあたしにそう言ったあさみは本当に本当に優しい。
昨日もずっと傍にいて、一緒に泣いてくれた。
きっと一人でいたら押し潰されていたと思うと、あさみの存在は本当に本当にかけがえのないものだ。
そんなあさみに心配ばかりかけてはいられない。
「大丈夫だよ。まだ辛いけど⋯それでもずっと泣いてる訳にもいかないしさ⋯」
「雪乃⋯」
「それに家にはいたくないし⋯」
「⋯そうだよね」
「うん⋯」
本当はまだそこまで立ち直れていない。
ずっと泣いていたい。泣いてる訳にもいかないなんてそんな事思えない。
でもそう思わなくちゃやっていけないから。
自分が壊れそうになってしまうから。
だから何とか涙を拭っていつも通りに過ごそうとした。



