「最近Trustにも来ないし電話した時も変だったから店の奴らに雪乃の事見張ってもらったんだ。
そしたら変な女が雪乃の事つけたりしてんのが分かって⋯しかもそいつは白蘭の奴だし前に色々とやらかしてた奴だった」


「⋯⋯」


「だから雪乃にバレないようにあいつに接触して釘をさしておこうと思った。そして今日がその予定の日だった」




初めて知った事実。

千鶴さんは前からあたしの様子が変な事に気がついていた。

それに⋯⋯。




「守ろうとしてくれていたんですか⋯?」


「⋯黙って監視みたいな真似してたんだ。あの女と対して変わらないかもしれないけどな」




自嘲しながらそう言った千鶴さんに力いっぱい首を横に振った。




「そんな事ありません!」


「⋯⋯」


「千鶴さんはあたしの為にやってくれてたんですよね。それなのにあたし全然気づいてなくて⋯ごめんなさい、心配も迷惑もたくさんかけて⋯ごめんなさい」





あたしは何も気づいてなかった。


千鶴さんがあたしの為に動いてくれていたことも、

あたしが想像しているよりずっと心配と迷惑をかけてしまっていたことも。