「雪乃ー、今日一緒に帰る?」
放課後になり、そう言ってくれたあさみに小さく首を振った。
「ううん、大丈夫」
「でも体調心配だし家まで一緒に行った方がいいでしょ」
「ありがとう、でも大丈夫だよ」
そう言ってくれたのは本当に嬉しいけど実は昨日あさみが青木くんと電話で今日の放課後にデートの約束をしているのを聞いていたし、それに決めたこともあるし今日はどうしても一人で帰りたかった。
「遠慮とかしてるなら要らないよ?」
「そういうのじゃないよ、本当に大丈夫」
「でも⋯、」
「それにもうすっかり復活したしそんなに心配しないで」
「⋯わかった。無理しないでね」
「うん、また明日ね」
「バイバイ」
あさみの気持ちだけを受け取ってあさみと別れた。
⋯⋯⋯ここからが戦いだ。