心苦しい、けど本当のことは言えない。
迷惑も心配も掛けたくない。
「最近、忙しいの」
「お家関係?」
「うん、今お父さんが帰ってくる事が多くてあんまり夜遊びに行けないの」
「お父さん帰ってきてるの?」
「うん」
「そーいうことか、なら夜あんま出れないよね」
「うん、だから帰りも早く帰りたくて。心配かけてごめんね」
本当はお父さんは帰って来ていない。
もう二ヶ月はお父さんの姿を見ていない。
それにももう慣れたけど。
「謝んないでよ、良かったねお父さん帰ってきてて。雪乃のお父さん有名人だし忙しいもんね!」
「うん⋯」
眩しい程の笑顔でそう言ってくれたあさみにぎゅっと胸が締め付けられる。
Trustに誘ってくれたのも毎日する事もなく誰もいない家に直行しているあたしを気にかけてくれた事がきっかけだったんだっけ。
あさみに嘘を吐いて、騙している。
その事実に耐えられなくなりそうだ。
でも、そうするしかあたしには出来ない。
ごめんね、あさみ。



