後ろには─────── 「っ、誰も、いない⋯?」 ただ人気のない道があるだけでそこには誰も居なかった。 よかった⋯。 やっぱり誰も居なかった。あたしの勘違いだった。 恐怖から解放されホッと息を吐く。 「早く帰ろう⋯」 誰も居なかったけど一人の帰り道に怖くなったあたしは走るようにその場を動いた。 もちろん、付けてくる足音は聞こえなかった。