君ありて幸福 【完】




その後は景色を見ながら美味しい料理を堪能した。




お会計の時にはお決まりの押し問答があったけど



「俺が誘ったしテストお疲れさまって意味もあるから」



と言われてその厚意に甘えさせてもらうことにした。







「水族館、行くか?」


カフェレストランを出て千鶴さんにそう言われ、思わず千鶴さんを見上げる。


「近くにあんだと」

「えっと⋯」

「魚とか、興味あるか⋯?」

「魚⋯」


その言い方に千鶴さんの不器用な部分を感じ、更に優しさや気遣いを垣間見て嬉しさが込み上げた。


「魚、見るの好きですよ」

「⋯⋯」

「水族館、行きたいです」

「なら行くか」

「はい!」




千鶴さんには似合わないかもしれない。

でも今初めて千鶴さんのことを可愛いと思ってしまった。



「なに笑ってんだ?」

「楽しみだなって」

「⋯そうか」

「はい」



でも可愛いなんて言ったらきっと怒られてしまうだろうからそれは言わないでおくことにした。