横で昴さんの弁明する声とドカッという音と「イッテェェェェ!!!」という昴さんの悲鳴が聞こえてきたけれどあたしはそんなことよりも熱の篭った全身を冷ますのに必死だった。
あんな風に触られたのは初めてだ。
それにあんな風に心配してくれるなんて。
ドキン、ドキンと心臓が暴れて鳴り止んでくれない。
「雪乃、昴はやっといた」
無表情でそう言う昴さんは感情がないわけじゃないことを知った。
無表情が多い千鶴さんだけどそれは感情をあまり顔に出さないだけ。
それに笑う時は意外と笑うことも知った。
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