「調子乗んなや」
「ありえない⋯!」
「俺を馬鹿にしたのが悪いんだよ」
頬を抑えて涙目になるあたしに悪びれた様子すら見せない昴さんに本気でイライラする。
「これで頬が伸びたら昴さんのせいですからね」
「余計ブスになるな」
「なっ⋯!⋯もう本気でありえないんですけど」
少しは仲良くなれたとは言え昴さんの失礼発言は増してきてる気がする⋯。
でも本当に痛かった。
まだヒリヒリするし⋯。
あたしを何だと思ってるんだと本気で考えていると昴さんに摘まれた頬にヒヤッと冷たいものが当たった。
何だろう、なんて考えるよりも前に聞こえた
「大丈夫か」
と言う千鶴さんの声に、それが千鶴さんの手であることを理解した。



