それから少しして
「ちょっとお手洗い行ってくる」
「俺も」
あさみと昴さんがお手洗いに立ち、楓也さんが掛かってきた電話に出るために席を立った。
色んなタイミングが重なって千鶴さんと二人きりになる。
思えばこのソファ席で二人きりになるのは初めてだなと思いながら千鶴さんの方へ視線を向ければ千鶴さんもあたしの方を見ていた。
絡んだ視線に一気に心拍数が上がる。
「テストが終わったら────」
おかしくなるほどドキドキしながらも千鶴さんから顔を逸らせずにいると千鶴さんがゆっくりと口を開いた。
「テストが終わったら、どっか出掛けねぇ?」
それは想像もしていなかった言葉で、
あたしの鼓動を更に速くするには充分過ぎる言葉でもあった。



