「なにそれ。すごっ、うらやまっ!」
話を聞き終えたあさみは大きな目を更に大きくさせた。
「千鶴さんと二人でご飯とか。どんだけ気に入られてんの雪乃」
「気に⋯いられてる訳ではないと思うけど⋯」
「私もまだ千鶴さんのこと知らないことばっかだけど雪乃は気に入られてるようにしか見えないけどね」
「え?」
「基本千鶴さんてヤる目的以外で女の人傍に置かないのよ」
「ヤ、ヤ⋯」
その意味はさすがにわかるけどあまりにサラッと口にしたあさみに動揺するあたし。
「あ、ごめん。てか純粋過ぎて可愛い」
そんなあたしをまるで幼い子どもを見るように微笑むと話を再開させた。
「だからあの二階席に私達を座らせてくれてるのもすごい事だし、雪乃とどっか出るなんて信じらんない。まあ雪乃に何かしたら相手が千鶴さんでも許さないけどね」
「でも千鶴さんはあたしにただ興味があるだけだよ?」
本人もそう言ってたし、きっと千鶴さんの周りにはいないような地味な女だから面白いだけだと思うんだけど。
「でも千鶴さんとご飯食べたなんてすごいレアなことなんだよ!」



