君ありて幸福 【完】




「よかったな」


お店を出ると千鶴さんがあたしの方を見ながら言う。


「よかった⋯?」

頭にはてなマークを浮かべるあたしに小さく笑いながら


「カンジイっつーのは特別な呼び名なんだ。カンジイが心を許したっつーか気に入った人にしか呼ばせない。だからお前はカンジイに気に入られたってことだ」


と教えてくれた。




⋯それって。



「そうだとしたら、すごく嬉しいです」


「そうだな」